オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
商品やサービスの値段や料金をいくらにするかは悩ましい問題です。どのように決めていますか?
ビジネスで一番最初に考え、決めなくてはならないのは、提供する商品やサービスです。商品やサービスについて考えるのは、多くの人にとって楽しいようです。より魅力的なものを提供したい、よりこだわったものを提供したいと思っているからだと思います。
さらに商品やサービスを、どのように広め、売るかについても、ディスカッションすれば多くのアイデアが出て来ます。広告、宣伝、販売、営業の分野です。
これらはマーケティングについて考える主な四つの戦略視点、4Pの一部です。Pは、商品(Product)、流通(Place)、宣伝(Promotion)と価格(Price)の四つの頭文字です。上に出てきたのは、商品、流通、宣伝です。残るは一つ、価格です。
商品、宣伝、流通に関しては活発に議論が行われることが多いです。そして、議論と検討を重ねることで一定の方向性や結論が出ます。ところが価格がテーマになると、一気に勢いがなくなる現場が多いです。
より利益を上げるには価格は高い方が良いのは当然です。しかし実際に売れるかどうかは、商品の価値と価格とのバランスでお客様が決めるものです。さらに類似した商品もあるので、競合他社よりも高ければ、他社を選ぶでしょう。値段を高くすれば、売れないリスクが高くなるのです。
一方、安くすれば競合他社との価格競争にも勝ち、魅力を感じてくれるお客様も増え、売れるかもしれません。しかし、利益を上げるためには大量に売らなくてはならないかもしれません。実際に低価格戦略を取って利益を上げるのは簡単ではありません。
そこで多くの会社は、大きく分けて二つのパターンで価格を決めています。一つ目は、競合他社の商品のレベルと価格を基準にして決めるパターンです。もう一つは、原価に一定の金額や率の利益を加えて価格を決めるパターンです。いずれのパターンも論理的です。そして、厳しい言い方をすれば、無難な方法です。しかし、これらには戦略はありません。少なくとも、他の三つのPと比べると、十分に議論し、検討し、練り上げて決めたものとは言えません。
ブログでも取り上げてきましたが、今、企業が考えなくてはならない最優先のテーマは値上げです。原材料などの仕入れ価格が上がり、光熱費などが上がることで原価が上がっています。値上げをしなければ、利益は減ります。また、消費者物価の上昇もあり、賃上げの圧力も強まっています。賃上げすれば経費が上がり、値上げをしなければ利益は減ります。賃上げをしなければ人材の確保も難しくなるでしょう。
会社として利益を上げ、人材も確保するためには価格の見直し、値上げが必要なのです。では、いくら上げれば良いのでしょうか?そもそも、どのように価格を決めるかを真剣に検討したことがない会社が多いです。何を、どのように考え、決めれば良いか分からなくて当たり前です。
価格戦略はマーケティングの4Pの一つです。他の三つと同様に研究され、戦略が生み出されています。もちろん、価格戦略だけで書籍が出ています。それだけの分量の内容があります。ブログで簡単に説明出来る内容ではありません。それでも、価格戦略について学び、考え、戦略的に価格を決めることが必要な時期です。
実際に学び、検討を始めると壁にぶつかるでしょう。それでも、めげずに考え、決めなくてはならないのが価格です。難しくても重要であれば取り組まなくてはなりません。そして、それを率先して行うことが出来るのは、価格戦略の重要性を最も認識している経営者しかいません。
本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。
応援しています!
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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