ビジネスでの関係構築には役割に合ったキャラクターが求められます。ところが、自分のキャラクターに合わないと感じ、悩んでいる人も少なくありません。
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別人になることはない
会社では、人それぞれ役割があります。周囲も役割に相応しいキャラクターを求めて来るでしょう。また、自分と同じ役割の人で評価の高い人がいれば、ロールモデルとして真似をしたいと思うかもしれません。
しかし、人にはそれぞれ個性があります。役割に合ったキャラクターは分かっていても、難しいと感じることもあるでしょう。ロールモデルの真似をしようとしても、無理だと感じることもあるでしょう。また、自分らしくないから嫌だと感じる人もいるかもしれません。
自分は自分、人は人です。他の人にはなれません。そして、なる必要もありません。
役割に応じたキャラクター
そもそも役割に合ったキャラクターとは、どのようなものでしょうか?
キャラクターには多くの要素があります。言葉遣い、服装、態度、表情、仕草、物事に対する姿勢などもキャラクターの要素です。特定の役割であれば、相応しいものは一つでしょうか?
また仕事では、さまざまな状況があります。平常時が多いと思いますが、トラブルが起こった時のような緊急事態もあるでしょう。どんな状況でも、同じキャラクターが相応しいのでしょうか?
さらに同じ肩書きや立場でも、さまざまな役割を担っています。誰かの上司であり、誰かの部下であり、他の部署の誰かの連絡、相談、調整の窓口です。相手が違えば、相応しい関係性も違うでしょう。それら全てで一つのキャラクターが相応しいのでしょうか?
役割によって、相応しいキャラクターは変わります。同じ役割でも、状況や相手によって相応しいキャラクターは変わります。それを一人の人が行わなければならないのがビジネスの現場の現実です。複数のキャラクターを使い分けることが必要なのです。
人は誰でも複数のキャラクターを使い分けている
複数のキャラクターを使い分ける必要があると言うと、二種類の反応があります。難しい、あるいは無理だと言う人がいます。そして、自分は自分なので、自分らしくないキャラクターにはなりたくないと言う人もいます。
それでは一人の人のキャラクターは一つだけなのでしょうか?
プライベートでも仕事でも同じでしょうか?プライベートでは、親といる時、兄弟といる時、親しい友達といる時、知っているけど親しくない同級生などといる時、部活の先輩といる時、部活の後輩といる時、よく知らない人と接する時、いつも同じキャラクターですか?仕事でも、特に親しい人、同じ職場の同僚、先輩、後輩、他部署の人、さらに社外の人やお客様と接する時、いつも同じキャラクターですか?
どのキャラクターも自分らしいのではないでしょうか?誰でも、一緒にいる人や場によってキャラクターを使い分けているものです。
役割を果たすために相応しい役を演じる
立場や役割によって相応しいキャラクターがあります。しかし、相応しいキャラクターは一つではありません。必ずしも役割が果たせていて、評判の良い人の真似をする必要はありません。
どの立場でも、どの役割でも、このキャラクター出なくては駄目というわけではありません。まずは自分らしく役割を果たせるキャラクターを見つけましょう。
なかなか自分らしい役割を果たせるキャラクターが見つからないかもしれません。その場合は、あまり無理せず真似の出来そうなキャラクターを探しましょう。
役割を果たせるキャラクターが見つかったら、そのキャラクターを演じてみましょう。今使っているキャラクターも経験の中で身に付けたものです。違和感があっても、演じている間に、自分のものになるかもしれません。
もしかしたら、演じているキャラクターが、どうしてもしっくり来ず、自分らしいと感じられないかもしれません。見方を変えると、仕事で求められ、与えられている役割は、自分自身ではありません。役割には「役」という字が入っています。役は演じるものです。自分らしくなくても、演じてでも果たすのが役割と考えることも出来ると思います。本来の自分と切り離し、割り切って相応しいキャラクターの役を演じても良いかもしれません。
いずれにしても、立場と役割には相応しいキャラクターがあります。相応しいキャラクターであることは、役割を果たすために必要なことです。役割を果たせるキャラクターの役を演じることも、仕事上の人間関係を築く上で重要なのです。
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
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長尾洋介プロフィール
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