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【働き方改革の本当の難しさ】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
働き方改革で、企業には多様な働き方に対応することが求められています。
その本当の難しさは、どこにあるのでしょうか?


働き方改革で、様々な働き方に対応しなくてはなりません。
そこで必要なのは、勤務体系の見直しや、育休や介護休暇など制度の充実です。
次に必要なのは、多様な働き方の社員で業務をこなせるようにすることです。
この2つが必要なことは、理解されている方も多いと思います。
しかし、この2つをきちんと整備すれば、現場がうまくいくのでしょうか?
私はうまくいかないと考えています。
働き方改革の本当の難しさは、運用にあると考えているからです。
働き方改革は、働いている人に優しい制度を目指すことです。
それに異論はないはずです。
多少の不満はあっても、少なくとも、頭では必要なことだと理解する人がほとんどです。
しかし、実際に運用し始めると、別の問題が出てきます。
例えば、産休明けてすぐに妊娠が分かり、続けて産休を採る人がいるとどうでしょう?
例えば、最近では、勤務地を限定することが出来る会社もあります。
給料は2割以上低いですが、転勤を避けられるので、親の介護などの事情を考えるとありがたい制度です。
親の介護で転勤は避けたいですが、日常の勤務には影響がありません。
そんな中、産休や育休を採り、お子さんが熱を出したなどの理由で保育園から呼び出されて急に帰ったり頻繁に休んだりする、地域限定していない給与体系の役職者がいたとします。
この2つは、助けなくてはならない立場にあった当事者から聞いた実話です。
当事者はいずれも、お互いに助け合うことは必要だと考えています。
しかし、一方的に助けるばかりなので、不公平感を持つようになったそうです。
誰でも助け合うことが必要だと分かっています。
そして冷たい人だと思われたくありません。
それでも、いくら頭で分かっても、不満を感じてしまいます。
不満を感じる相手は、会社であったり、制度の運用を具体的に指示している管理職であったり、実際に助けなくてはならない同僚だったりします。
この不満を放置しておくと、職場の人間関係が悪くなったり、社員のモチベーションが下がるのは明らかです。
このような不満にどう対処すれば良いのでしょうか?
働き方改革に限らず、合理性や整合性を考えながら制度を作るのは簡単ではありません。
しかし、それ以上に難しいのは、運用し続けるために、現場社員の心理面を考えて制度設計することです。
これが出来るのも、現場力の強い会社の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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