数字にはあいまいさがなく、完全に客観的なものです。しかし、それは一種の思い込みです。数字との付き合い方には注意が必要です。
目次
数字は客観的?
数字自体は完全に客観的なものです。そこで、ビジネスでも数字を重用します。しかし数字で表されたものが全て客観的かと言えば、そうとは言えません。
例えばアンケートなどで見られる5点満点の評価などはどうでしょうか?その結果は客観的なものでしょうか?数字で表されていても客観的とは言えないでしょう。このように、主観的な印象などを数値化したものもあります。
数値化されて情報が示されると、客観的なものと思いがちです。しかし実際には客観的とは言えない数字の方が多いものです。
数値データは客観的でも受け取り方は主観的
また数字をどのように解釈するかも主観です。
例えば、100点満点のテストで60点取ったとします。良い点数なのか悪い点数なのかは人が判断します。60点しか取れなかったと思う人もいれば、60点も取れたと思う人もいます。
60点という数字で表されたデータは客観的で疑いようのないものです。しかし、見る人によってニュアンスは変わってしまいます。
さらに、「60点しか」「60点も」の二つの表現の違いに注意することが必要です。数字で表されたデータでも、伝え方によってニュアンスが変わり、伝わり方も変わります。数字を根拠にしていることが、主張が客観的と言うことにはならないのです。
数字の裏にあるものに注目する
数字が客観的なデータであろうと、客観的なデータを主観的な表現で伝えていることが多かろうと、ビジネスでは多くのデータが数字で表されます。一見数字は客観的で無機質なものです。しかし、ビジネスでは数字を無機質なものとして見ない方が良いです。
ビジネスで扱う数字は一つの結果を表しています。その数字の裏には何があるでしょうか?それは人の営みです。誰かの判断、行動の結果です。そして、それが集計結果であれば、集計した数だけの人の営みがあるのです。
ビジネスでは人の要素は重要です。数字で表されていても、その数字の裏にあるのは人の営みです。この数字の裏にある人の営みを読み取れて初めて、数字は意味を持つのです。
数字と正しく付き合う
ビジネスでは数字を扱うことが多いです。数字は客観的で絶対的なものの顔をしています。つい、数字で示されると信用してしまいがちです。
しかし、数字で表されたデータでも主観的なものも多いです。客観的なデータでも、伝える人の意見が入っていることも多いです。逆に自分の意見を通すために、切り取り方や表現を変えることで数字を利用する人もいます。
数字と正しく付き合うには、
- 数字を妄信しない
- 数字を作っている要素のことを考える
この二つが重要です。これもクリティカルに考えることの一部です。
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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