ビブラビ記事一覧

【業務改善の現場議論がかみ合わない原因】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
業務改善などについて議論していると、議論がかみ合わなくなることが少なくありません。
どこに問題があるのでしょうか?


業務改善は、どの会社でも取り組む価値があります。
最近は、改善の指示はトップダウンで行われ、具体策は現場で考えることが多いようです。
しかし、多くの現場では議論がスムーズに進まず、混乱することが多いようです。
何が問題なのでしょうか?
その原因は大きく分けて2つあります。
1つ目は、議論のテーマが適切に絞り込まれていないことです。
2つ目は、トップからの指示の内容が不明確なことです。
現場が業務改善について議論する場合、どのように進めているでしょうか?
多くの現場では、会議の参加者からアイデアを出していきます。
しかし現実には、アイデアを出している中で、アイデアの良し悪しなどの評価についての議論が始まります。
しかも、議論の対象となるテーマが複数入り混じってしまいます。
これでは、検討は進みません。
業務改善について議論するとしても、さまざまなテーマがあります。
全体的な流れ、個々の作業内容、個々の作業の連携、作業の管理、作業の担当分け・・・。
これらを同時に議論しても、結論が出ることはありません。
無理やりでも結論を出そうとするならば、選択肢は1つ、誰かに一任することです。
では、どのようにすれば良いのでしょうか?
それは、議論と検討が出来るように、適切にテーマをブレイクダウンすることです。
最初からテーマを分けても良いです。
また、評価することなくアイデアを出した上で、出たアイデアをグルーピングしてテーマにまとめても良いです。
ただ流れに任せていると、結局、何について議論しているかが分からなくなります。
議論はテーマを整理して全体像を共有し、順序だてて行うことが必要です。
その上で、各会議では、適切に絞り込まれたテーマについて議論することが大切です。
しかし、いくら適切に現場で議論しても、議論が進まないことも少なくありません。
その場合、多くのケースでは、原因は現場にはありません。
上からの情報が不足しているのです。
目的や、目指す状況などのゴールが不明確であれば、具体的な検討は出来ません。
予算など、使えるものがはっきりしていない場合や、優先順位など判断基準が示されていないなど、条件が明示されていなければ、検討は出来ても、結論を出すことは出来ません。
情報が不足していると、検討を進めるためには、上にお伺いを立てないとならず、そのたびに議論が中断されます。
もし、ゴールや条件が不明確なまま現場の案をまとめても、上の意向と合わないと却下され、再度検討を指示されるでしょう。
現場に議論するように指示するならば、議論を進める上で必要な情報を、きちんと伝えなくてはなりません。
現場で業務改善などについて議論させ、推進するのは良いことです。
しかし、そのためには、会議をマネジメントすることと、議論に必要な情報を与えることが必要です。
これを意識して、ファシリテーターを育て、必要な情報や意向を伝えることを意識しているのも、現場力の強い経営者の特長の1つです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オフィス・ビブラビのサービス
執筆者、長尾洋介のプロフィール

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アーカイブ

オフィスビブラビ公式Facebook

PAGE TOP