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【混同しやすい2つの評価】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
物事を評価する場合、大きく分けて2つの種類があります。
それらは混同しがちです。


例えば人の特徴を評価する場合を考えてみます。
行動の早い人と評価されている人がいるとします。
まず、早いか遅いかは、何らか基準があって決まるものです。
基準が違えば、そもそも遅いと評価されるかもしれません。
そして、行動が早いとしても、評価は一定ではありません。
プラスに評価されることもあれば、マイナスに評価されることもあります。
一般的に、行動が早いと表現される場合は、プラスの評価のことが多いと思われます。
行動が早いことは同じであっても、拙速とか、雑と表現されれば、評価はマイナスでしょう。
このように特徴の評価は、評価する人の基準によっても変わりますし、立場や担当業務によって求められるものや、結果によっても変わります。
これは、良い面を見るか、悪い面を見るかの違いです。
ところが、アイデアや戦略、対策や機器などの評価は、単独の特徴とは違い、より複雑になります。
これらのものには、評価する上で考慮しなくてはならない要素が複数あります。
そして、全ての要素で最高のものはありません。
どれを選んでも、優れている所もあれば劣っている所もあるのです。
例えば機器であれば、価格が安いけれど、機能に制限があるものについて考えてみます。
安いのは優れている点です。
ところが、安い反面、機能に制限があるとします。
機能に制限があることは劣っている点です。
機能に制限があるのは劣っていると言えますが、必要な機能が備わっていれば良いのです。
そして、さらに今後使う可能性のある機能も備わっていれば十分と言えます。
私のようなコンサルタントは、アイデアや戦略、戦術の評価について意見を求められることがあります。
評価を求められる選択肢には、全てに優れている所と劣っている所があります。
優れている点も大切なのですが、実際に選ぶ場合は劣っている点の検討が欠かせません。
劣っている点は問題ないかを確認しておかなければ、実行出来ない、効果が出ないなどの問題が起こる可能性が高いからです。
ところが実際に、劣っている点が原因で、起こす可能性がある問題を指摘すると、反発されることがあります。
反発の理由として一般的に聞かれるのは、ネガティブに物を見ると感じられる、ということです。
しかし、じっくりと聞いてみると、選択しようとしているものを批判されている気がすることが本音のようです。
特徴は、同じものであっても、見方と表現によって評価は良かったり悪かったりします。
一方、アイデアや戦略、、戦術や機器などには、優れている点と劣っている点の両方があります。
そして評価するには、劣っている点が問題ないかどうかの確認が必要です。
優れている点と劣っている点は、単独の特徴のように表現や見方の違いではありません。
この2つを混同せず、評価、判断しているのも、現場力の強い経営者の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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