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1つ上の立場で考える部下は少ない?

管理職の現場力の図
2024/09/19 情報を更新いたしました。


神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。

ビジネスマンとして成長する上で、1つ上の立場で考えることが有効だと言われています。ところが、そのような部下が少ないと感じている管理職が多いようです。

会社によって違いますが、多くの会社には、社員、係長、課長、部長、役員のように、組織には役職があります。役職が上に行けば行く程、その権限と共に責任も重くなります。そして、立場が上がれば上がるだけ、関係する人の数が増えると共に、考慮しなくてはならない領域や範囲も広がります。自分が置かれている立場よりも、1つ上の立場で考えることが有効な理由は、そこにあります。

自分の担当している仕事と、直接関係のある同僚の仕事の範囲で物事を考えても、うまくいかないことが多いものです。自分と周辺の人にとって良いことであっても、課全体として考えた場合、問題があることもあります。1つ上の立場で物事を見て、考える経験を積むことは、上のステージに上がるために有効なのです。

管理職は、部下を育成する役割を負っています。そこで、部下に管理職の立場で考えて欲しいと考えている管理職は多くいます。しかし、管理職から話を聞くと、1つ上の立場で考えている部下が少ないようです。

ところが、詳しく聞いてみると、管理職の判断基準に問題があるケースも多いようです。その中には、育成の視点と関係のないケースもあります。多いのは2つです。

管理職は、上からの要求と、部下の声や現場の現状との間で板挟みになることが多いです。その苦しさを分かってくれないことを理由にあげる人もいます。これが1つ目です、

また、部下の中には価値観などが違い、目指すものや、方針などが違っている人もいます。同じ立場に立てば、同じ考え方をするとは限りません。このように、違う考えを持つ部下に対して不満を感じるのが2つ目です。

管理職である自分の立場に共感したり、同じ考えを持っていることが、部下が1つ上の立場で考えているかどうかの判断基準にしてはいけません。1つ上の立場で考える部下は、必ずしも、使いやすい部下とは限らないのです。

本当の意味で、部下に1つ上の立場で考えるようにして育てられるのも、現場力の強い管理職の特長の1つなのです。

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