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決算書と財務諸表の限界

グラフを広げて持つビジネスマンの手

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。

経営において決算数字は大切です。しかし、財務諸表だけでは不十分です。

経営にとって決算数字は重要です。決算によって利益が確定し、納税額が決まります。損益計算書は過去一年間のビジネスの成績表です。そして貸借対照表は決算日時点の財務的な健康診断結果です。その内容が金融機関や取引先の信用に影響を与えます。当然、重視しなくてはなりません。

しかし、決算書も財務諸表も、現状と過去の結果を表したものです。今期の数字、今期の目標や計画については何も教えてくれません。今期の出発点でしかないのです。

月次決算を行なっている会社もあるでしょう。それも、過去一ヶ月の結果です。目標に向かっての計画と比較し、順調なのか、遅れているのかを知ることが出来るだけです。順調ならば安心するでしょう。遅れていれば問題意識を持つでしょうが、多くの会社では、もっと頑張るように発破をかけるだけで終わっています。

締めた数字で、計画から遅れているからと発破をかければ良いのでしょうか?
従業員は、何を、どう頑張れば良いのか分かっているのでしょうか?
そもそも経営陣は分かっているのでしょうか?

多くの会社が年度当初に目標や計画を立て、取り組む課題を決めます。今年度の目標を達成するために、会社の将来のために、
会社は次にどこを目指すのか?
何を改善するのか?
何に取り組むのか?
について決めてスタートしているはずです。

しかし、多くの会社では、掲げた取り組む課題について、どのように取り組むのか、何をするのかまで詰めていません。具体的に決めていても、その実行状況を把握している会社は多くありません。そして、ほとんど課題への取り組みが進んでいない状況で年度が終わるのです。

課題に取り組む場合、まず実行内容を明確にすることが大切です。そして、もっと大切なのは、取り組みの成果を知ることです。どのようにして実行状況を確認するのか、取り組みの成果や効果をどうやって知るのか、進捗状況をどうやって知るのかも決めていない会社がほとんどです。

月次決算では見えるのは全体の成果や結果や目標と計画に対する進捗です。取り組み課題ごとの成果や結果を見ることは出来ません。取り組み課題ごとの成果や効果を検証するためには、一般的な用語で言えば、管理会計を活用しなくてはなりません。

取り組み課題ごとに何をすれば良いのか、その成果や効果をどのように測るかを考えるためには管理会計を導入する必要があります。管理会計は、いざ導入しようとすると意外と難しいものです。そして現場にとっても煩わしいものになります。しかし、会社の将来のために取り組むべき課題はありますし、その取り組みの成否が会社の将来を決めるのです。そして、このような重要だけれども難しいものを導入し、運用することをけん引出来るのは経営者しかいません。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

応援しています!

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