ビジネスでは、人に動いてもらう必要がある場面が多くあります。人に動いてもらうために必要なことは何でしょうか?
目次
納得による合意を得る努力をする
人に動いてもらうには、相手の合意を得なくてはなりません。人には意思があります。機械のように操作することは出来ません。
そこでまず、相手にして欲しいことを伝えなくてはなりません。伝えたからと言って、何でもしてくれるとは限りません。何をし、何をしないかを決めるのは相手です。ですので、して欲しいことを伝えたら、合意を得なくてはなりません。
立場や力関係によっては、合意を得ることをなく強制することも可能かもしれません。強制しても相手が従えば、それも合意です。しかし、長い目で見た場合、その人との関係や人材活用の視点で見ると、強制はお勧めしません。理解と納得を得られるように努力することが大切です。
合意形成プロセスを守る
合意を求めるならば、しなくてはならないことがあります。それは、きちんと理由や背景、具体的な内容をきちんと説明することです。そして、まずは説明することで合意を目指します。
説明だけで合意が得られない場合、どうすれば良いでしょうか?
それは、正当なプロセスを踏むことです。
説明だけで合意を得られない場合にすべきことは以下の通りです。
- 相手の意見を聞いて改めて説明する
- 第三案の可能性を一緒に考える
- 説得する
- 命令する
これは上から順番に行わなくてはなりません。一番上から行い、合意が得られなければ次のことを行うことが大切です。
社員を巻き込む環境を作る
社員には自分事と思って仕事に取り組んで欲しいと思うものです。しかし、他人が決めたことは、所詮は他人事です。自分事と思ってもらうには社員を巻き込む環境を作ることが効果的です。そのためには、工夫が必要です。
社員を巻き込むためのヒント主なものは以下の通りです。
- 意思決定に参加させる
- 現場の意見を聞く
- 現場の意見を反映させる
- メンバー意識、仲間意識を持たせる
- 信頼関係を築く
- 相手の考えや感情を尊重する
- 安心感を与える
何もしなくても、仕事に自分事として取り組んでくれると良いのですが、それは現実的ではありません。社員を巻き込むために、工夫を凝らすことが必要です。
モチベーションに働きかける
社員のやる気、モチベーションは重要です。そのため、社員のモチベーションを上げることに取り組んでいる会社も多いです。
やる気を上げる要素は多くあります。例えば、
- 自分の価値観に合った業界、業種、担当業務であるかどうか
- 会社の方向性に魅力を感じ、共感しているかどうか
- 自分の強みや良さを発揮出来るかどうか
- 成長出来るかどうか
- 会社や社会への貢献出来ていることを感じられるかどうか
- 報酬が十分かどうか
- 自分の能力や貢献が評価されているかどうか
- 職場の人との関係が友好的かどうか
- 自分がしたいことが出来ているかどうか
など、数多くあります。全ての要素が、全ての人にとって影響を与えます。ただ、人によって重要度が違うだけです。
それだけでも、モチベーションを上げるのは簡単ではありません。さらに難しいのは、同じ人でも常に重要度が同じとは限らないからです。やる気を上げる要素は同じ人でも、立場や環境、プライベートの状況によって変わります。さらに年月どころか、一日の中でも移ろいます。
それでもモチベーションを上げることの効果は大きいです。モチベーションを上げる仕組みを作り、工夫することは必要です。
やる気を削がないことも大切
やる気、モチベーションを上げるのは効果的です。しかし、実際に効果、特に長期的に効果を上げている会社は多くありません。実際にモチベーションを上げる要素は一人ひとり違うのですから難しいです。そこで、モチベーションを上げることに頼り過ぎないことも大切です。
実はモチベーションに関しては、別の観点も大切です。実際の現場では、社員のモチベーションを下げることが多く起こっています。社員の会社や上司に対する反発や不満、不信がやる気を削いでいます。
その要因は多くあります。
- 中途半端な指示による無駄骨ややり直し
- 貢献が正当に評価されない
- えこひいき
- 自分だけの負担が大きく、負担が偏っている
- 段取りの悪さや、判断や決定の遅れが原因の緊急対応が多い
- 方針のブレで振り回される
社員で元来不真面目な人は多くありません。しかし、やる気を削ぐことが多いと、モチベーションが下がります。実際には、モチベーションを上げることに取り組むよりも、モチベーションを下げないようにすることの方が重要で効果的なことも少なくありません。
熱意を持ち、機能することを実行することに集中する
馬を水場に連れて行くことは出来ても、飲ませることは出来ないという言葉があります。実際に人を動かすのは簡単ではありません。
しかし、そのために効果的なことはあります。効果的なことに取り組まなくてはなりません。一方、人を動かす上でマイナスに作用することをしないことも大切です。
しかしここに挙げたものは一種のテクニックです。テクニックで人を動かそうとすると、逆に反感を持たれることがあります。
ここで挙げたものを機能させるために必要なものがあります。それは熱意、情熱です。実際、熱意や本気さが人を動かします。人を動かすことで実現しようとしていることに熱意がなくてはなりません。それが相手に伝わります。
人は論理と感情で動きます。その両方に働きかけることが必要です。ここで挙げたアイデアは全て、論理か相手の感情、あるいは両方に働きかける効果が期待出来るものです。そこに人を動かそうとしている人の熱意や本気さが加わることで人を動かす可能性が高まるのです。
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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