オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
ある会社の社内で自己責任という言葉が日常的に使われていました。その様子に違和感を感じました。
自分の仕事に責任を持つ、責任感を持って仕事に取り組むなどは、良いことだと思っています。ところで、そもそも責任とは何でしょうか?
責任は、何か悪いことが起こった時に取りざたされるものです。悪いことを引き起こした、あるいは防止出来なかったのも責任でしょう。さらに、起こったことに伴う悪影響に対する責任もあります。
ビジネスでの悪影響は、取引の打ち切りなどによる売り上げへの影響、クレーム処理や補修、復旧、賠償などの事後処理が思い浮かびます。いずれも会社にとって損害と言えるものです。
責任を持って仕事に取り組む、と言う時の対象は、良い結果を得らえるように、そして悪いことが起きないようにすることです。しかし、自己責任と言えばさらに、悪いことが起こった時の損害も対象になるでしょう。
ところが個人で会社に与えた損害に対して責任を取ることは出来ません。担当を外れたり、降格することがあったとしても、それで会社が被った損害がなくなるわけではありません。退職したとしたら、本人は生活で苦労するかもしれませんが、会社にとっては何も変わりません。
私は仕事の責任を個人が負うことは出来ないと考えています。管理職が部下からの提案や相談に、自己責任でするように言うのは、管理職としての役割を果たしているとは言えません。部下が管理職から承諾を得られない時、自己責任でやります、と言って自分が良いと思うことをするのも不適切です。会社の一員としてする仕事である以上、管理職の許可や承諾は必要です。承諾が得られない場合は止めなくてはなりませんし、やり方などに指示があれば従わなくてはなりません。
その会社で自己責任と言う言葉を、どのような意味で使っているかは分かりません。会社によって、言葉の意味やニュアンスには違いがあります。一人でやり切る、真剣に取り組む、頑張る、という意味で、自己責任という言葉が使われているのならば問題はありません。それでも会社としては、進捗や状況を確認し、状況によっては介入し、指示や指導を行わなくてはなりません。それを実際に行うのは管理職の役割で、部下である本人は協力しなくてはなりません。
社員が責任感を持って仕事に取り組むのは良いことです。その姿勢を評価し、後押しするのは大切です。一方、全く自由にさせて良いわけではありません。どちらに偏り過ぎても問題があります。
そのバランスを取り、必要な管理を行いながらも社員が自主的に動く組織にするキーマンは経営者です。本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。応援しています!
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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