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【森友学園の国会審議と企業の不祥事対応と共通する問題点】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
国会では、森友学園問題がさかんに議論されています。
野党からの追及を見ていて、会社の不祥事などへの対応と共通する問題点があると感じています。
どこに問題があるのでしょうか?


それは究明の目的です。
何か問題が起これば、究明するのは当然です。
では、究明の目的は何でしょうか?
国会の野党の追及を見ていると、誰に責任があるかを特定することが目的のように見えます。
誰が指示したのか、誰の判断なのか、誰が監督すべきか、などです。
責任者を特定し、謝罪させ、責任を取らせることを目指して追求しています。
これは、会社で不祥事が起こった時にも、似たようなことが起こります。
マスコミや世論からだけでなく、社内でも責任者探しが行われます。
責任者を特定することも必要です。
しかし、責任追及に偏り過ぎると、大切なことが後回しにされます。
それは、再発防止のための原因究明です。
責任者を特定出来たからといって、原因が取り除かれるわけではありません。
責任を取らせて、処罰し、人を変えても、同じことが起こる可能性があります。
また、誰でも責任を負いたくありません。
責任者の特定に偏ると、責任のなすり合いも起こりますし、責任を逃れるために自分に不利な事実を隠そうとしたりします。
これでは、再発防止のために何をすれば良いかを考える材料が揃いません。
何か問題が起これば、責任者を特定し、何らかの処罰が必要なこともあります。
しかし、責任者を見つけ出し、処罰することで終わってはいけません。
誰かに責任を取らせることで、目的が果たせたと思う人はごく一部です。
多くの関係者にとって重要なのは、再発防止なのです。
問題が起こったことを、再発防止や改善に生かせるのも現場力の強い会社の特徴の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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