セルフマネジメントのために大切なのは自分を管理する力です。そこで仕事人として必須なのがスケジュール管理です。
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スケジュール管理は予定管理ではない
一般的にスケジュール管理と言えば、スケジュール帳やスケジュール管理ソフトに予定を入れることをイメージする人が多いです。会議やアポイントなど、時間の決まっている予定を入れ、忘れないようにすることが中心です。もちろん、これは大切なことです。実際、時間を管理することがスケジュール管理だと思っている人が多いのです。
ところが、仕事には時間が決められたものばかりではありません。打ち合わせには準備も必要でしょうし、打ち合わせで決まったことでしなくてはならないこともあるでしょう。上司や同僚、関係先と相談しなくてならないこともあるでしょう。さらに、自らの成長のために取り組んでいる課題もあるでしょう。これらの実行する時間が決まっていない作業、タスクも含めて管理出来なければ、スケジュール管理とは言えません。
職種や担当業務によって、時間が決まっている予定と、時間は決まっていないが期限が決まっているタスクを行うために必要な時間の割り合いは違うでしょう。その割り合いは違っても、時間が決まっている予定だけを管理するだけでは不十分です。タスクを行う時間を予定としてスケジュールに入れている人もいます。それもタスクを行う時間を確保し、確実に実行するために効果的な方法の一つです。
いずれにしても、ただ時間の決まっている予定が重ならないようにし、忘れないようにする予定管理だけではスケジュール管理とは言えないのです。
時間は管理出来ない
スケジュール管理の中心は時間管理です。予定を重ならないようにし、忘れずに実行することは最低限必要なことです。さらに、タスクを行う時間を予定としてスケジュールに入れることで、タスクも確実に実行出来そうです。しかし現実には計画通りタスクをこなすことは難しいことを多くの人は知っていると思います。
仕事をしていれば、毎日のように、対応しなくてはならないさまざまな事が起こります。動かせない予定はどうしようもないので、それ以外の時間で対応しなくてはなりません。タスクのために時間を確保していたとしても、対応しなくてはいけないことが優先されるでしょう。そして結果として、タスクは時間外にするか、翌日以降に先送りされます。
しかし翌日も同じです。さらに会議や打ち合わせ、アポイントなど時間の決まっていた予定が変更になることもあるでしょう。組んだスケジュール通りに出来ないのが普通なのです。
日々さまざまな事が起こる中で、人には時間を管理することは不可能です。無理なことは目指さないのが現実的です。スケジュール管理は、この時間には何をするという時間を管理する発想だけでは対応出来ません。日々さまざまなことが起こることを前提に柔軟に対応出来ることが重要なのです。
毎日スケジュールを立て、振り返る時間を持つ
現実的で効果的なスケジュール管理を行うために必要なことがあります。当たり前ですが、毎日スケジュールを立てることです。
ここで対象とするのは、時間が決まっている予定だけでなく、仕事上のタスク、もし自分の成長のために取り組んでいる課題があれば含めた全てです。特に重要なのが時間の決まっていないタスクなどです。
タスクなど時間の決まっていないものについてスケジュールを立てる時にすることは以下の二つです。
- その日にすることを、出来たら良いと思っているものも含めて全て書き出す
- それぞれに優先順位を付ける
特に、優先順位を付けることは重要です。期限の迫っているものや、重要なものは確実に行わなくてはなりません。優先順位をあらかじめ決めておくことで、全てを行う時間がない場合、どれを実行し、どれを先送りにするかを適切に、素早く判断することが出来ます。
そして、一日の終わりに必ず振り返ることも重要です。中でも大切なのは、その日の時間の使い方と書き出したその日のタスクなどの実行結果を見直すことです。
- もっとタスクなどを実行出来る時間はなかったか
- 予定外の事への対応は、その日のタスクなどとの優先順位を考えた上で決めたか
- 予定外の事への対応は適切だったか
予定外の事が全て、緊急を要するものとも限りませんし、重要とも限りません。
自分が自由に使える時間の中で、いかに多くの優先順位の高いタスクなどを行えたかどうかが重要なのです。これを実現するために、スケジュールを立てることと振り返ることが大切なのです。
スケジュール管理は自分を管理する力のバロメーター
出来るだけ効率的に時間を使おうとしていても、終わってみると思っているほど仕事が進んでいないと感じている人は多いです。その原因のほとんどは、日々起こるさまざまな事のために、しようと思っていたタスクなどが出来なかったことです。自らの成長のために取り組んでいる課題などは、仕事のタスク以上に手を付けられず、先送りされます。
何が起こっても、重要なことは実行しなくてはなりません。期限の決まったタスクは期限内に終えなければ信用を失います。自分の成長のための課題に取り組まなければ、成長も望めません。
仕事も成長も、結果にはさまざまな要因が影響するので確実ではありません。しかし、行動は自分次第です。スケジュール管理が出来るかどうかは、自分自身を管理する力のバロメーターなのです。
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
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長尾洋介プロフィール
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